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バム商ブログ
2018/09/16 13:51
前夜23時30分発の長距離バスでリモースキを発つ。
日課となった夕暮れの散歩の歩みが遅くなる。それほど海沿いのこの小さな街が好きになっていた。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/312317/blog/00697eca39bdff7766cdd3ca08ad0c2b.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
スキー工場の仕事になれ始め、周りにも自分という人間を理解され始めた頃。このタイミングでカナダを離れるのは残念。いや、それ以上につらい。初恋にも似た気持ちが芽生え始めていた。
つらいのは体も同じ。移動の疲れをとり、土地や気候、食べ物になれるには時間がかかる。カナダに来て1週間。ようやく体が落ち着き始めた。何にでもときめく年頃の体力はいつしか消えていた。
朝6時にモントリオールのバスターミナルに着く。ほとんど眠れなかった。体は疲れているのに。歳のせいなのか。午前中はカフェで仕事をして、14時安宿にチェックイン。シャワーを浴びたらからだも気持ちもさっぱりして、散歩に出た。
近代的な高層ビルが立ち並ぶダウンタウンの街歩きは距離以上に疲れる。睥睨されているようで。歴史的建築物が集まる旧市街地の散策も疲れる。建物の記憶で。そこで、モンロワイヤルの丘を登りにいく。
ふもとまでバスやメトロに乗らずに歩いた。街の空気を感じるには散歩の方が性に合っている。こういうところは若い頃から変わっていない。
標高230mほどの展望広場のへりまでくると街が一望できた。気持ちも一新する。愚痴をこぼすより靴底をへらしたい。